デスクワークと切っても切り離せない肩こり問題。姿勢から椅子、机の高さが原因の場合もあるが、個人的には使っているデバイスの影響も大きいと感じている。
とくにマウスについては一般的には腕全体を動かし、持ち上げるをくりかえすけれどもこの動き、肩への負担結構高い。しかもPCに付いてくるような標準的なマウスは結構重めで握り心地や押し心地も悪い、それを片腕だけで行うなら体は傾き不調をきたすのは当然だろう。
僕自身マウスに何十万円も費やし、その中でも異色かつ人間工学的にも理にかなっているマウスを紹介したいと思う。
片腕だけで何かを扱うと、体はそちら側へ傾く
マウスを使う、文字を書く、歯を磨く、包丁を使う、箸やスプーンを使うetc...。片腕だけで行う動作は日常生活でも結構多い。
特に何時間も文字を書いたりマウスを使ったりしたとき、使った腕側の腕や肩に不調をきたすことはよくある。体というものは左右均等に使わないと簡単に歪むようで、それが慢性的な肩こりなどの不調の原因になる。
そういう意味ではゲームのコントローラーなんかは人間工学的にも理にかなっていて、左右均等に体を使えるエルゴノミクスなデバイスの1つと感じる。
両手で操作できるマウス
そこでPCキーボードを既に両手で操作しているので、そのついでに両手で操作できるマウスがあったら便利だなと思っていた。キーボードにトラックポイントがついたものもあるが製品数は少なく、お気に入りのキーボードが選べないし操作感もマウスに劣る。
そこでネットサーフィンをしていたら画期的なデバイスを見つけた。日本では知名度があまりないマイナーマウスだが、翻訳家など一部の界隈ではそこそこ知られているらしい。それがRollerMouseシリーズと、Mousetrapperシリーズである。
RollerMouse Mobile

初見の方は何だこれ?だと思うだろう。これでも正真正銘のマウスであり、キーボードの手前においてパームレストとして使いつつマウスとしても使える一品なのだ。僕が持っている写真のやつは小型で持ち運びしやすいモデルで有線、USB無線、Bluetoothに対応。
このモデルは4年ほど前に購入したもので現在は後継機のRollerMouse GOという商品になり、旧機種では左右のクリックが長いせいで間違って押してしまうことが多くストレスだったが、ボタンが小さくなって唯一の不満点が解消されている。
本商品はアメリカのContour Designという会社が作っており、他にもテンキーレス以上のサイズのキーボードで使えるレザー製のパームレストがついたRollerMouse Proというバリエーションがある。
パームレストは取り外せて、海外では木製のパームレストがオプションで販売されている。

使い勝手としてはキーボード入力をしながらマウス操作感も同時にできるのでかなり快適に作業ができる。ローラーバー部分は思った以上に操作しやすく、押し込むことで左クリックにもなる。
ローラーとボタンを両手の親指で操作すればキーボードとの同時操作が実現する。マウスのみの操作は親指以外で解決するので、親指を痛めていても快適にマウスを使える。
ただし唯一の欠点が存在しておりお値段がマウスとしては非常に高い。しかも最安値であった日本国内の正規代理店が解散してしまったので、Amazonなどの輸入業者から買うか個人輸入でしか購入できなくなった。RollerMouse REDというメディアアーティストの落合陽一さんが使っているモデルのみAmazon.co.jp自身の在庫で販売があるが、それでも僕が購入したときよりかなり高くなっている。 海外製品だけに円安のときは注意が必要だが、それを補って余りある肩こり解消効果があるのは事実。
Mousetrapper

こちらも奇抜な見た目をしており、操作部分のトラックパッドのようなところにシリコンのベルトコンベアーのようなものがついており、表面積があるものの原理はRollermouseと同じ感じでスムーズに動かせる。押し込むことで左クリックになる上に右端をなぞるとスクロールになるのは地味に良かった。
他にもボタンが多かったり無線だったり、Rollermouseに似せたもの、キーボードと一体化したのものなどがある。



本商品はスウェーデンのMousetrapper社というところで作られている。使用感はRollermouseと変わらずフルキーボードとセットで使うならサイズもぴったりで、テンキーのさらに右へマウスを置いて体に悪い姿勢になることもない。クッション部分は取り外して交換することができる。値段も似たような感じで為替によって変動する。
どちらが良いとかはなく個人的にはどちらも使いやすかったので好みの範囲だと感じた。こちらも正規代理店がなくなったので、以下のような業者から買うか、個人輸入でしか購入できない。